家事・家庭運営の何が辛いのか

2026/08/06
家事・家庭運営の何が辛いのか

  いつもご覧いただきありがとうございます!


夏休みも中盤、お母さん方はそろそろ限界に近付いているのではないでしょうか?
毎食の買い物・準備と後片付け、散らかったお菓子のゴミやペットボトル。
宿題の進捗管理・・・登校日。始業式までのカウントダウン!

「おのれら!ええかげんにせえよ!!!」
ってなりますよね。
いきなりキレててすみません。

しかし、たくさん管理してる家事の中で、後始末にうんざりする部分も多いけれど、実際に疲労を感じる部分はそこじゃない、っていうことをなかなかわかってもらえなかったりします。

さて本題。
夫である男性にも、子どもの立場である人にも知ってもらいたい内容です。

家事・家庭運営の何が辛いのか

家事には、

①手を動かす部分と、

②頭を使う部分があります。

 

洗濯物を畳む、食器を洗う、掃除機をかける
こうした家事は目に見えるし、やったかやってないかもわかる①は「名前のある家事」です。
でも家庭運営の本当のボリュームゾーンは、その手前にある「頭を使う部分」です。②には名前なんてないわよ、です。 

 

  • 切らしそうなものに気づく(シャンプー、子どもの学用品、常備薬、防災備蓄品、ガソリン……その他ありとあらゆるものごと)
  • いつやるかを決める(買ってくる、補充する、ストックする、メンテナンスする)
  • ちゃんと終わったか見届ける 

この「頭を使う部分」を、家庭ではたいてい、ひとり(妻・母)が全部背負っている…。

この感覚は、思い込みでも気のせいでも日本だけでもないらしいのです。


ハーバード大学の研究が示す「4つの認知労働」

ハーバード大学の社会学者アリソン・ダミンジャー氏(Allison Daminger、現ウィスコンシン大学マディソン校准教授)が、
子どものいる既婚カップル35組・70人に聞き取り調査を行い、2019年に『American Sociological Review』誌に発表した論文「The Cognitive Dimension of Household Labor(家庭内労働の認知的側面)」で、この見えない脳内の仕事を4つの段階に整理しています。  

  1. 予測する(この先、何が必要になるかを見越す)
  2. 選択肢を出す(調べる、比較する、検討する)
  3. 決めて実行する
  4. 見届ける(結果を確認し、必要ならやり直す) 

 

調査は、参加者に24時間の意思決定ログをつけてもらったうえで、詳しくヒアリングする形式。
その結果、35組中32組の異性カップルのうち、26組で女性側の認知労働量が男性側より多かったというのです。

 

さらに興味深いのは、4つの段階すべてが同じように偏っていたわけではないという点。
「選択肢を出す」は夫婦で分担・共有されやすく、「決める」に至ってはほぼ常に協働的でした。
一方で「予測する」と「見届ける」は、際立って女性側に偏っていたのです。

 

理由も分析されています。
「決める」は会話という形を取るので、パートナーの目にも見える。しかし「予測する」は本人の頭の中だけで起きる作業で、外から観察のしようがない。
「決める」プロセスに参加すれば、自分の希望を反映させることもできる。一方「予測する」ことにはそうした見返りが少ない。
だからこそ、この2つは特に偏りやすく、しかも本人にも相手にも見えにくいため、夫婦の衝突の火種になりやすいと報告されているのです。

https://behavioralscientist.org/how-couples-share-cognitive-labor-and-why-it-matters/

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0003122419859007

 

なぜ突然に見えるのか

頭の中の仕事は、外からは見えません。
何ヶ月も何年も、妻(母)の中で静かに積み上がっていたものが、ある日「シャンプーがないよ」の一言で溢れ出してしまう。

 

夫には"突然"に見えても、妻(母)にとっては"ずっと"続いていたこと。
ですから、夫婦(あるいは家族全体が)最初にやるべきなのは、その場をうまく収めることではなく、「見えていない仕事を知ること」です。


 

セルフチェック

データを取って、実情を把握しましょう。家族全員でやってみるとよりいいかもしれません。


  1. 1週間で「気づいた人」が誰だったか?何に気づいたか?どのタイミングで気づいたか?を記録する
    手洗い洗剤が切れそう、そろそろ自動車保険の更新時期だ、子どもの提出物や連絡、予防接種などなど
    そろそろだなと感じる判断の時期も併せて見える化すると効果的。
    そして、【気づくこと】と、実際に【やること】は、別の仕事だということを意識する。 
  2. 言われてからやったこと」の数を数える
    やった数ではなく、言われた数のほうを数える。言わせている時点で、管理の責任を相手に持たせていることになる。 
    これだと「バイトか?お前は。」と相手は思ってしまう。家庭内において、主体的自主的に動かないパートナー(と、ある程度成長した子ども)は責任を放棄している。
  3. 言ってくれればやるのに」をやめる
    これだと「バイトか?お前は。」と相手は思ってしまう。(2回目)家庭内において、主体的自主的に動かないパートナー(と、ある程度成長した子ども)は責任を放棄している(2回目)。
    頼む側は、毎回気づいて、毎回考えて、気を遣いながら毎回言葉にしなければならない。この「言葉にする」「指示待ち妖怪を相手する」こと自体がもう、しんどい。あと言い方で不機嫌になったりとか、とにかくもうめんどい。「バイトの分際で社長に口応えするんか!?」とか思っちゃう。
  4. 「これは自分が最後まで責任を持つ」という家事を1つ引き受ける
    ”手伝う”のではなく、主体的に丸ごと完了させる。気づくところから見届けるところまで、とりあえずは1つでいいので、とりあえずやってごらんなさい。
    そして、はやく正社員におなりなさい。経営側にまで成長できないようではパートナーとは呼べません。

 

謝り方の話ではない

これは「うまく謝れるか」の話ではなく、「見えない仕事に気づけているか?」の話です。

 

妻が突然怒りだすように見えるのは、相手が感情的だからではなく、頭の中の仕事が夫や子どもから見えていなかったから。
ダミンジャー氏の研究が教えてくれるのは、この「見えなさ」こそが構造の問題だということです。
目に見える家事を分担するだけでは全く足りないのです。
家事を予測し、最後まで見届ける(しかも生きてる間ずっと無限ループ)という、いちばん疲れる部分にこそ光を当てる必要があります。



お母さんいつもありがとう大好き と言おう

主体性と自主性。そして責任感。

家事で磨かれるこの能力で、愛されドライバーに一歩二歩、近づくことができます。
何もかもやってもらってボーっと生きていたら、気づく能力は一生身につかないです。
できてないことに文句しか言わない人になってしまいます。で、すぐ嫌われちゃう。

今自分が何をすべきかが分かる+できる/やる人は、めちゃめちゃ重宝されます。いろんな人にかわいがられます。
たとえドライバーとして花開くことがなくても、きっとご縁に恵まれて、応援されながら社会に貢献する人として、幸せに生きられると思います。

家事、だる。
という気持ちは理解しますが、フィジカルやメンタルと同じく、察知力トレーニングだと思って取り組んで。
家事力がない男性は、結婚相手としてももう選ばれない時代なので、その意味でもがんばって。
応援しています!!
 
また長くなっちゃったよ…
 
ライフオーガナイズの基本理念
『ニーチェの言葉から』

 This is my way.
これは私のやり方です。
 What is your way?  あなたはどんな風にしますか?
 The way does not exist.  唯一の方法(正解)なんてないんですよ。
ラジオ聴いてくださいね!

過去放送分も配信しています。